最近貴金属の買取をしていると、素朴な疑問として・・・
「金っていま売り時ですか?」と良く聞かれますが、
売りたいと思った今がズバリ!「いま売り時です」
と言うのはここ十数年、金相場は右肩上がりでずっと上昇を続けて
おります。もともと金はインフレに強い商品であります。
その為、長期的に考えると極一部の期間を省けば
金価格そのものは右肩上がりの状況が続きます。
その為、金の売り時は売りたいと考えた時期が一番の売り時かもしれません。
将来は当然、価格そのものは上昇し続けますが現金化した後に他の使用方法へ使うのであれば
売りたいと思った時期が最善の売り時かもしれません。難しい理屈は下記の内容です。
1:ドルと金の関係
勿論世界経済の基準通貨は今でもドルであり、世界の資産の大部分はドル資産に連動している為、
ドルの為替相場により資産価値は増減します。
それをヘッジする為にドルを金も含む他の資産へ移動が起こるので金価格が変動します。
2:米国経済の影響
ドルそのものの価値は米国経済に一番依存しておりますので米国経済の動向が
対ドル為替相場に影響します。そのため必然的に金価格の変動が起こります。
3:原油価格との関係
現在エネルギー消費には原油価格が密接に関わっており、また経済活動の上でもエネルギー需要が
変わる為に原油価格の変動は経済全般に与える影響が大きい為に為替相場への与えるインパクトが
必然的に大きくなるために金価格に変動が生じます。
4:オイルマネー
中東及びその他の巨額なオイルマネーはリスクヘッジの為、常に動いております。
その一部が金に向かったりすることにより金相場そのものへ影響を与えます。
5:年金ファンド
オイルマネーと同じく世界の年金ファンドは巨額な資金を常に
有利な運用先を探しており、その中で金を含む金融商品への影響を与える。
6:政治的環境
東西冷戦後も各地に紛争及び政治的対立が起きると為替相場、
金融商品が金へ向かったりするため金相場に影響を与える。
7:需要と供給のバランス
今短期的に影響を及ぼすのは需給バランスによる金相場への影響が一番大きいです。
現在では世界最大の産出国であった南アメリカから中国へ変わった現在は中国の動向により
一番相場に与える影響が大きい。
売り時と共に重要なのが何処で売るかです!現在金を売却しようとすると多種の選択肢があります。
昔はリサイクルと言う考えが少なかった為に、どうしても一度購入した商品を現金化しようとすると
質屋さん位しか有りませんでしたが現在は多様な店舗が存在します。
それぞれの店舗には有利な点やデメリットがありますが、
金を売却する人のそれぞれの状況に応じて利用するのが一番です。
金と言う商品を現金にする場合、
単純に単価の一番高いところが一番とは限りません。
今のリサイクルとは単純にスクラップする方法以外にも
製品としての買取と言うスタイルが存在するからです。
個人が持っている貴金属とは資産目的のコインや
インゴット以外の金製品だと思いますが、それらは製品として
リニューアルして再び市場に出す事の出来るリサイクルビジネスが盛んな為です。
当然製品としての買取の方が買取り価格は高くなります。
スクラップとしての金には当然相場が存在しますが、製品としての価値を
見出して買取する場合には金相場以上の価格で買い取って頂けるからです。
そうした商品はリニューアルの後に再び商品として販売されるのです。
この様なリユースされた商品、特にジュエリー等は昨今、新品製品に比べて
2割から3割程安く販売されている為にニーズも高まってきています。
この様な理由から一口に金と言ってもそのお品物によって、
最善の方法がありますので賢く利用されることをオススメ致します。